「日本語って難しい」っていう言葉を使うのは、あまり好きじゃあない。
そういう言説が聞かれるとき、言語の特定の問題領域について、世界中の様々な言語と日本語とを比較した上で言ってる、なんてケースはほとんどないから。「日本語って難しい」って言うには、それ自体がかなり難しいことなのだ。
で、今回言いたいことはそんなことじゃあなくて、日本語、もっと言えばその背景にある日本人の時間感覚についてだ。他の言語と比較して難しいかどうかはともかく、不思議すぎる。
なんかずっと前から気になってて、言ってる気もするけど、「先」とか「前」とか「後」って言葉って普通に使ってるけど、まともに考えると未来なのか過去なのかわけがわからない、ってこと。
- 「先日」って言ったら過去のことだ。
- 「この先」って言ったら未来のことだ。
- 「前日」って言ったら過去のことだ。
- 「前向き」って言ったら未来志向、つまりここでは「前」は未来のことだ。
- 「後日」って言ったら未来のことだ。
- 「後向き」って言ったら「後」が過去とは限らないけど、少なくとも未来じゃあない。
明解な説明があったら聞きたいな。大学にいる間にこういうことを先生に聞いておくべきだったよ。。。