ああ、「英語圏の人」はとなりで誰かくしゃみすると、ほんとに Bless you って言うんだなあ、と。
ここでいちいち断っておくけど、「英語圏の人」ってカッコ書きしたのは、多くの日本人が共有可能なステレオタイプな「英語圏の人」のこと。白人で、髪の色が明るくて、目が青くて、たぶん英国人か米国人で、クリスチャンで、っていう、ほんとうに単純化されたそれ。
で、そういう習慣がないので、くしゃみして Bless you なんて言われても、「いや、別に神のご加護とかそんな重大なことか?」とか、「くしゃみなんかに神のご加護を適用するくらいなら、もっと世界中で困ってるやつはいるんじゃないか?」とか。まあそんなことを思うわけ。
その一方、日本でよくいわれていて外国語に置き換えにくい(らしい)言葉として、お疲れ様ってのがある。冷静に考えてみれば、相手が疲れてるかどうか確信がなくても言っている。そもそも、相手の状況を聞こうと話しかけるときにすら言っている。というか、相手が疲れてるかどうかとか、実際関係が無い。
どちらも、自分は相手のことを気遣ってますよっていうサインを、それぞれのタイミングで示してるだけなのだ。要するに。
あれだな。前にもどこかに書いた、誕生日と一緒だ。0才の誕生日はともかく、それ以降はそんなに目出度いのか、っていう話。これも、相手のことを気遣ってますよっていうサインだよな。
ああ、人間らしさのパラメータを上げるのは大変です。