カップにお湯を注ぐときは、普通だったら7分目とか8分目に注ぐものだ。
俺はその点において普通ではないので、並々と注いでしまうことがある。というのも、カップにお湯を注ぐ行為とはまさしく、数分前の自分の行為の正確さの検証作業に他ならないからである。その行為ってのは、コップ1杯分の水を目分量で正確に鍋に注ぐこと。これである。
今日もまた、俺は少し多めに湯を沸かしてしまった。カップの7分目を超え、8分目を超え、注がれる熱湯。「あー、こぼれるな、こぼれるな。入れ! 入れ!」と、鍋の柄を握る右手の傾きを直ちに直せば解放される無駄などきどき感を今日も愉しむのである。
ところで、電車の運転士も駅で所定の位置で正確に停車するとき、こんな気分なんだろうか。まあ「無駄などきどき感」ってのは失礼だけどさ。
検証作業
4月 9th, 2007 · No Comments · unclassified
Tags: