からだのブログ

五体満足に生まれてきたことに感謝してブログの名前を「からだ」にしました。

からだのブログ header image 2

十字配置キー

11月 1st, 2005 · No Comments · unclassified

実家に置いてあるテレビのリモコンには、十字キーのように、上下左右に配置されたボタンがついている。ここでは、これを十字配置ボタンと呼ぶ。上下のボタンはチャンネル切り替えに対応している。空きチャンネル(砂嵐)はスキップするので、ザッピングにちょうどいい。左右のボタンは音量調整に対応している。右で音量が大きくなり、左で小さくなる。
で、この十字配置ボタンの機能割り当てが、どうも間違ってるんじゃないかな、って思った。それは、「上下関係」や「横並び」といった言葉からも連想される、文化を越えてかなり普遍的な上下左右の概念と、十字配置ボタンの機能割り当てがそぐわないから。
最初に、「上下」という関係には、普通は「順番」とか「大小」とか、ひっくり返したり、入れ替えたりすると意味を失うものが連想される。そして、チャンネルというのは、「上下」という関係から連想される性質のものではない。仮に、Aというテレビ局が1chに割り当てられていたとする。それでは、Aテレビ局が2chだったらダメか、と聞かれたら、そんなことはない。3chでも4chでも、他の局と重複さえしなければいいのだ。
次に、「左右」という関係には、ある観点からみて同質な、複数の選択肢が連想される。「上下」のように、左より右のほうが上である場面も無いわけではない。例えば数学などのグラフなどは、左より右のほうが上、つまり数値が大きくなる。こういう例もあるけど、「上下」から連想される「大小関係」より、「左右」から連想される「大小関係」が強くなることはない。
そして、十字配置ボタンでは、左右に音量調整が割り当てられているけど、「音量の大小」って言うくらいだから、どう考えても音量には強い「大小関係」が連想される。その「大小関係」は、少なくともチャンネルのそれよりは強い。従って、十字配置ボタンには、上下には音量調整を、左右にはチャンネル切り替えの機能を割り当てるべきだ。

(インタフェースを設計する上で、過去の操作性を踏襲することは、かなり重要だ。もし、それがためにこの十字配置ボタンにこのような機能割り当てが為されているとしたら、それは仕方ないというか、最初にそれを選択したのが間違いだろう。)

Tags: