からだのブログ

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最近考えついたスプレッドシートのためのbreakthrough

2月 16th, 2003 · No Comments · softwares

スプレッドシートって要するに表計算アプリなんだが、それにレイヤーの概念を取り入れたらどうだろうか、と思った。たくさんのシートをそれぞれレイヤーとしてとらえるってのもいいかもしれないけど、俺が想定しているのはちょっと違う。俺が想定しているのは一枚のシートを、たとえば値レイヤー、書式レイヤーとして別々に表示することができるってもの。

俺はExcelしか触ったことがないからアレなんだけど、たとえばExcelで俺の言うレイヤーを導入するとどんなメリットがあるのか。その具体的な例を挙げる前に、Excelのことを少し説明する。Excelは生のデータと表示されてるデータが違うということがある。つまり生のデータが”1234567″だったとしても、そのセルの書式に郵便番号が設定されていれば、表示上は”123-4567″という形で表示されることになるというものだ。ではExcelにレイヤーを導入するとどうなるのか。ここでは書式レイヤーを非表示に設定して、値レイヤーだけを表示すると、セルに入ってる生の値だけを一覧するってことが可能になるのだ。

これができると、「表示上は同じ形式でも、生のデータの形式が全く異なるセルが混在する」っていう問題ありなシートに対して、問題のある部分を一瞬で洗い出すことができるようになる。特にVBAでマクロを組むときのデバッグ作業が楽になるだろう。また、各レイヤーごとにロックをかけることができるようにしておけば、さらによいだろう。最初に書式やら何やらを全部作って書式レイヤーにはロックをかけ、値レイヤーだけを編集可能な状態に設定しておけば、先の例のような問題ありなシート自体が作られることを未然に防ぐことも可能になるだろう。

もう一つレイヤーの導入メリットを挙げると、セルのコピー&ペーストの効率化。例えばExcelでセルA1の書式だけををセルA2にコピーしたい場合、セルA1を選択してコピーするのはいいが、この後セルA2を選択してペースト、ではだめだ。セルA1の値までセルA2にペーストされてしまう。ここではセルA2を選択して[形式を選択して貼り付け]で、ダイアログがでたらラジオボタンの[書式]を選択して[OK]をクリックする、という手順で行わなければならない。

これにレイヤーを導入するとどういう手順になるか。値レイヤーを非表示にして書式レイヤーだけを表示する。A1を選択してコピー。A2を選択してペースト。これだけでいい。コピー&ペーストすべき箇所が増えれば増えるほど、作業量の違いは明白だと思う。また、書式ごとに表計算アプリが自動でセルの色を塗り分けてくれれば、どこがどうなっているのか一覧できてさらにいいだろう。

この案件を見て「いつ使うんだ? こんなの要らねぇよ。」って思った人は、間違ってはいないが、正しくもない。レイヤーを導入しなくても、「業界標準の表計算アプリケーション」Excelには、「いつ使うんだ?」っていう機能がすでに満載なのだ。利用者が便利になる場面が少しでもある限り、Excelは肥大化を続けるのだよ。

(追記)VB6のValiant型(つか、これが「型」ってのもおかしな話なんだが)を気持ち悪くて使ってらんない人は、郵便番号の例に納得してくれるよね?

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